熨斗鰒(のしあわび)
NOSHIAWABI

伊勢神宮献上!熨斗あわびの里 

熨斗(のし)鮑の伊勢神宮への献上は2000年以上も続く、 国崎の伝統と歴史のある文化です。この熨斗鮑を作る作業が、 ここ伊勢神宮調進所で行われます。
伝統的な技法を受け継いだ長老たちによって粛々と続けられ、県指定無形民俗文化財に指定されています。

熨斗鰒(のしあわび)伊勢神宮 献上2000年の歴史

伝承によると、約二千年前、垂仁天皇の皇女倭姫命(やまとひめのみこ)が、皇大神宮御鎮座ののち神饌を求めて志摩の国を巡られていたとき、国崎の海女(伝説の海女 「お弁」)が差し出した鰒(あわび)をたいそう喜ばれ、国崎神戸(くざきかんべ)として御賛処とし、国崎に「湯貴潜女」を定められました。 国崎神戸と定められてから、毎年神宮の神饌として『熨斗鰒(のしあわび)』を奉納しています。
※日ごろ贈答品の印に使われる『熨斗(のし)』は熨斗鰒を起源としています。 熨斗鰒は戦国時代に出陣式の膳に供され、縁起良いもの上流階級の武家の間で慶事の贈答品として用いられ、次第に形式化されて、祝儀袋などに使われています。

海女の祖 おべんさん

■国崎の歴史は古く、倭姫の命(やまとひめのみこと)が国崎を訪れた際に、海女『おべん』から鰒を差し出され、そのあまりの美味しさに感動。それ以来、伊勢神宮に献上するように命じられたのが始まりとされます。 おべんさんは海女の元祖ともいわれ、今でも 年初めの漁が始まる前に海女たちは必ず、『おべん』を祀る海士潜女神社を訪れ、一年の無事と大漁を祈願します。 ※「あわび」は一般的には「鮑」、「蚫」と書きますが、神宮では『延喜式』に則って「鰒」と書きます。

伊勢神宮御料鰒調製所

神宮の三節祭(10月の神嘗祭、6月、12月の月次祭)のため、大身取鰒(おおみとりあわび)・小身取鰒(こみとりあわび)・玉貫鰒(たまぬきあわび)・乾鰒(ほしあわび)・乾栄螺(ほしさざえ)を伊勢神宮御料鰒調製所で調整します。伝統的な技法を受け継いだ長老たちによって粛々と続けられ、県指定無形民俗文化財に指定されています。

 伊勢神宮御料鰒調製所

 調製所に隣接する熨斗鰒の干場

 ヒノキで造られた干し場